体が重い、疲れが抜けない(だるい、眠い)原因
体が重い疲れが抜けない原因
睡眠の質の低下
睡眠時間が十分でも、深い眠りがとれていないと疲労が回復しません。ストレスや寝具の問題、就寝前のスマートフォン使用などが原因で睡眠の質が下がると、朝起きたときに体が重く感じることがあります。睡眠中に途中で目が覚める・夢ばかり見る場合も要注意です。生活習慣の見直しや、寝室環境の整備が改善の第一歩となります。
自律神経の乱れ(自律神経失調症)
自律神経は体の調整役で、ストレス・不規則な生活・過労などで乱れると、だるさや疲労感が続くようになります。特に交感神経が優位になり続けると、リラックスできず慢性的な疲れに陥ります。動悸や不眠、食欲不振などが伴うこともあります。規則正しい生活と適度な休息、ストレッチなどが有効です。
栄養不足・偏った食生活
鉄分、ビタミンB群、たんぱく質などの不足は、エネルギー不足や筋肉の回復遅延につながり、慢性的な疲労感を引き起こします。特に朝食を抜いたり、糖質中心の食事になりがちな人は注意が必要です。栄養バランスの整った食事を心がけ、必要に応じてサプリメントで補うと効果的です。
慢性的な疾患の存在
甲状腺機能低下症、貧血、うつ病、糖尿病、肝機能障害、睡眠時無呼吸症候群など、体のだるさや疲労感を伴う病気が背景にあることもあります。特に、十分に休んでも疲れがとれない・日常生活に支障がある場合は、医療機関での検査が推奨されます。原因が病気である場合は、早期の治療が回復への鍵となります。
体が重い疲れが抜けない原因は睡眠時無呼吸症候群?
体のだるさや疲労感が抜けない背景として、睡眠時無呼吸症候群が関係していることがあります。これは睡眠中に呼吸が断続的に止まる病気で、医学的には10秒以上呼吸が止まる「無呼吸」が、7時間の睡眠中に30回以上、または1時間あたり5回以上見られると診断されます。本人は眠っている間の症状のため気づきにくく、国内では数百万人の潜在的な患者がいるといわれています。放置すると高血圧や心疾患、脳卒中などのリスクが高まりますが、早期に診断と治療を受ければ十分に改善が可能です。
当院でも、日中の眠気や慢性的な疲れを訴える方には、まず丁寧な問診を行い、必要に応じてご自宅で行える簡易検査を活用し、睡眠時無呼吸症候群の評価・診断を行っています。
運動不足による体力低下
運動不足が続くと筋力や持久力が低下し、日常のちょっとした動きでも疲れを感じやすくなります。また血流が悪くなり、酸素や栄養が全身に行き渡らないことでもだるさが起こります。軽いストレッチやウォーキングなどを習慣化することで、徐々に基礎体力が戻り、疲れにくい体へと変わっていきます。
ホルモンバランスの乱れ
更年期やストレスによってホルモンバランスが乱れると、疲れやすさ・気分の落ち込み・眠気などが現れやすくなります。特に女性は加齢や月経周期の影響でホルモンの変動が大きく、日常生活に支障をきたすこともあります。婦人科や内科で相談し、必要に応じて漢方薬やホルモン療法を検討することもあります。
精神的ストレスやうつ状態
心理的ストレスが続くと、心だけでなく体にも疲労感や重さが現れます。朝起きられない、趣味を楽しめない、集中力が落ちるなどの症状がある場合は、うつ病や適応障害の可能性もあります。気持ちの問題と思わず、早めに心療内科や精神科を受診することで、適切なケアや回復への支援が受けられます。
熱がないのに体がだるい原因は?

熱がないのに体がだるい場合、さまざまな原因が考えられます。まず、睡眠不足や生活リズムの乱れ、ストレス、過労といった日常的な要因による疲労が挙げられます。また、鉄欠乏性貧血や甲状腺機能低下症、うつ病、自律神経失調症といった病気が背景にあることもあります。これらは発熱を伴わないことが多く、気づかれにくいのが特徴です。さらに、更年期障害やホルモンバランスの変化が影響する場合もあります。体のだるさが長引く、日常生活に支障が出ている場合には、血液検査やホルモン検査などを受け、原因を特定することが重要です。放置せず、医療機関への相談をおすすめします。
体が重い疲れが抜けないときの検査
血液検査
貧血、甲状腺機能異常、肝機能・腎機能障害、糖尿病、感染症などを調べます。電解質異常や炎症の有無もわかります。
ホルモン検査
特に女性の場合、更年期障害や甲状腺の異常が原因となることがあります。TSH(甲状腺刺激ホルモン)やFT4(甲状腺ホルモン)などを測定します。
睡眠検査(簡易または精密)
睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合には、自宅で行える簡易検査や、専門医療機関での精密なポリソムノグラフィー(終夜睡眠ポリグラフ検査)が行われます。
心電図・胸部レントゲン
心臓や肺の疾患が原因の倦怠感を評価するために用います。
心理・精神面の評価
うつ病やストレスによる不調が疑われるときには、心理的評価や問診、必要に応じて心療内科の紹介が行われることもあります。
体が重い疲れが抜けないときの対処法
生活習慣を見直す
睡眠の質を改善する
毎日同じ時間に寝起きする、寝る前のスマートフォンやカフェインを控えるなど、睡眠環境を整えましょう。
栄養バランスの良い食事
ビタミンB群、鉄分、たんぱく質を意識して摂ると、疲労回復に役立ちます。
適度な運動
ウォーキングやストレッチなどの軽い運動は血流を改善し、疲労感を軽減します。
ストレスの解消
ストレスが続くと心身ともに疲れがたまりやすくなります。十分な休養や趣味の時間を持つこと、カウンセリングを受けることも有効です。
病気の可能性を確認する
甲状腺疾患、睡眠時無呼吸症候群、貧血、うつ病などが原因のこともあります。生活を整えても改善しない場合は、医療機関での検査・診断を受けましょう。
サプリメントの活用
一時的な栄養サポートとして、鉄分・ビタミンB群などのサプリを活用するのも手段の一つですが、過剰摂取には注意が必要です。
体が重い疲れが抜けないに関するよくある質問
十分に寝ているのに疲れが取れません。原因は何ですか?
睡眠の質が低下している可能性があります。睡眠時無呼吸症候群、ストレス、うつ病、栄養不足、慢性疾患なども関係していることがあります。
検査で異常がなかったのに疲れが続くのはなぜですか?
検査で明らかな異常がない場合でも、自律神経の乱れや精神的ストレス、生活習慣の影響が原因となることがあります。生活の見直しや心理面のケアが必要なこともあります。
更年期と疲労感は関係ありますか?
更年期には女性ホルモンの変化により、自律神経が乱れ、だるさや疲労感、気分の落ち込みなどの症状が出ることがあります。当院でも更年期障害に対する治療を行っています。まずはご相談ください。
季節の変わり目になると体がだるくなります。対策はありますか?
季節の変化は気温や気圧の変動により、自律神経に負担がかかり、体の不調を感じやすくなります。十分な睡眠、規則正しい生活、適度な運動で自律神経を整えることが効果的です。
運動をしても疲れがとれません。逆効果でしょうか?
運動の種類や強度によっては疲労が蓄積することもあります。体調に応じて、無理のない範囲で行いましょう。ストレッチやウォーキングなどの軽い運動がおすすめです。
サプリメントや栄養ドリンクは効果がありますか?
一時的に疲労感が軽減することもありますが、根本的な原因の解決にはなりません。栄養バランスの取れた食事を基本に、必要に応じて補助的に使うのが望ましいです。