喉にいい食べ物・飲み物とは?のどの痛み改善に効く食事のポイントとレシピを紹介
喉は食事の影響を受けやすい部位です。
喉が痛い時はその原因を取り除きつつ、食事面ではなるべく喉に負担をかけないことが大切です。
この記事では、喉の痛みの原因となるものと、喉が痛い時に取り入れたい食べ物・飲み物を紹介します。
コンビニやスーパーで手に入れやすい喉にいい食べ物一覧のほか、避けるべき食べ物、おすすめレシピも紹介しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
喉が痛くなる原因と対処法
喉の痛みを改善するためには、喉の痛みが起こっている原因を知り、それぞれの要因を排除することが大切です。
■喉が痛くなる主な原因
- 風邪などのウイルス感染
- 乾燥、花粉症
- 喉を酷使した
- 喫煙、飲酒、刺激物を食べるなどの生活習慣
それぞれの原因について解説します。
風邪などのウイルス感染
のどの痛みが起こる主な原因のひとつは、風邪などのウイルスや細菌の感染による炎症です。
風邪(急性上気道炎)とは、鼻や喉の粘膜にウイルスなどの病原体が感染して起こる炎症のこと。
炎症を起こす部位によって鼻炎、咽頭炎、喉頭炎、扁桃炎などに分類されます。
このうち咽頭炎、喉頭炎、扁桃炎はいずれも「のど」といわれる場所であり、主な症状にのどの痛みがあります。
喉からウイルス感染が起こると、喉の粘膜で炎症が起こり、喉の痛みのほか、痰や咳が出るなどの症状につながります。
風邪が原因でのどの痛みが起こっている場合には、風邪を治すことが第一に必要です。
体を休めて体力を温存しつつ、喉に負担をかけないことが大切です。
乾燥、花粉症
感染症以外にも、乾燥や花粉症といった季節的なものも喉の痛みの原因となることがあります。
湿度が低い(乾燥した)環境では、喉の粘膜の水分が失われて傷つき、炎症の原因となります。
また、粘膜の水分が失われた状態では粘膜のバリア機能が低下するため、ウイルスや細菌による感染を起こしやすくなります。
乾燥しやすい季節では喉が乾燥しないような工夫をしましょう。
屋内では部屋の湿度を上げて、外出時にはマスクなどにより保湿を心がけ、喉の粘膜をいたわることが大切です。
花粉症はアレルギー疾患のひとつで、くしゃみや鼻水が主な症状ですが、喉でアレルギーによる炎症が起こることもあり、喉の痛みの原因となることがあります。
加えて、花粉症によって多量の鼻水が喉に流れると喉の粘膜が荒れやすくなり、ウイルス・細菌の感染による炎症が起こることも。
さらに、鼻詰まりがひどく口呼吸になりやすい場合には、乾燥による喉の痛みにつながりやすいと言えます。
原因となっている花粉症の症状を抑えるための治療を基本とし、合わせて喉に負担をかけないような食事・生活習慣を意識しましょう。
喉を酷使した
大声を出す、長時間話すなど、喉を酷使することで喉の痛みを起こすことがあります。
人の声は喉の奥にある「声帯」を振動させて発せられます。
大きな声を出したり長時間話したり、歌ったりすると声帯周辺の喉の粘膜が傷つき、炎症を起こすことがあります。
喉の粘膜の回復を促すため、加湿や必要以上に声を出さないなど喉に負担をかけないことが大切です。
喫煙、飲酒、刺激物を食べるなどの生活習慣
喫煙、飲酒、刺激のある食品など、一部の生活習慣が原因となって喉の痛みが起こることがあります。
タバコは煙の中に多数の有害物質が含まれており、様々な組織に悪影響を及ぼします。
喉では粘膜に対して刺激となって炎症を起こし、痰や咳を増やすことが知られています。
また、喫煙者は非喫煙者と比較して風邪にかかりやすいことが知られており、感染症による喉の痛みも起こしやすいといえます。
お酒に含まれるアルコールは喉を含む粘膜全般に対して刺激となり、炎症の原因となります。
度数の高いお酒ほど刺激が強くなるため、注意が必要です。
この他、食品に含まれる辛味成分や酸味成分も粘膜に対する刺激になります。
いずれも少量であれば問題にならないことが多いものの、摂取する量が多かったり、頻度が高いと喉のトラブルにつながりやすいと言えます。
他の要因と同様、喉に負担をかけない食事と生活習慣を心がけることが大切です。
喉が痛い時の食事のポイント
喉が痛い時には、喉に負担をかけない食事を心がけると回復を後押しできます。
具体的には、以下のような食べ物や飲み物を選ぶことが大切です。
- 喉にやさしい食べ物・飲み物から水分・栄養素を補給する
- 喉の回復に役立つ食品をとる
- 喉の負担になる食べもの・飲み物は避ける
喉が痛い時は風邪など、全身の健康状態が思わしくないことも多いため、喉をいたわりつつ、体力を回復させるために栄養豊富で消化の良い食事がとれると理想的です。
喉が痛いときにおすすめの食べ物・飲み物8選
喉が痛い時におすすめの、喉にやさしい食べ物・飲み物の具体例を紹介します。
喉の痛みを和らげる作用が知られている食品、喉が痛い時の栄養補給に適した食品のほか、民間療法で取り入れられることの多い「喉にいい食品」の効果についても解説します。
喉が痛い時の食事に役立ててくださいね。
ハチミツ
喉がいたいときには、ハチミツやハチミツ入りの食べ物・飲み物をとることをおすすめします。
子どもを対象とした研究ではあるものの、ハチミツは風邪による咳の改善に役立つと報告されています。
咳は喉に対して負担になり、喉の炎症や痛みの原因となりますので、ハチミツを取り入れて咳を鎮めるのは喉の痛みの改善に良い影響をもたらすと言えます。
ハチミツはハチミツそのもののほか、のど飴、飲み物などから摂取することができます。
咳が気になるときや、咳の出やすい寝る時間帯の前などに意識して取り入れてみてはいかがでしょうか?
アイスクリーム
アイスクリームは喉が痛くて食事がままならないときの栄養補給に適した食べ物です。
冷たいことで喉の痛みを感じにくく、重さあたりのカロリーが高いため、食事が辛いときにも最低限のカロリーを確保するのに役立ちます。
アイスクリームのほか、以下のような「冷たくて甘いもの」もアイスクリームと同様と考えることができます。
- シャーベット
- スムージー、シェイク
- ゼリー
- プリン
- ヨーグルト
ただし、体が冷えるまで食べすぎると風邪の悪化に繋がりますので、体を冷やさないよう注意しましょう。
栄養バランス的には砂糖や脂質に偏りやすいので、徐々に通常の食事に戻せるように意識しましょう。
りんご、梨、金柑
リンゴやナシ、キンカンを食事に取り入れてみるのもおすすめです。
リンゴや梨、金柑は東洋医学(漢方・薬膳)の考え方で肺を潤し咳を鎮める働きを持つと言われています。
栄養学(西洋医学)ではメカニズムや実際の効果は確認されていませんが、喉の痛みへのひとつのアプローチの方法として試してみるのも良いでしょう。
リンゴやナシは果物の中でも酸味が少なく、刺激の少ない食材と言えます。
すりおろしやコンポートなど軟らかく調理して冷たく冷やしたものであれば喉に負担をかけず栄養補給ができるのも魅力です。
喉の痛みに対して以外でも、果物はビタミンCの良い給源であり、栄養バランスを整えるのに便利な食材ですので、意識して食事に取り入れたいですね。
大根
大根は古くから、喉の痛みに対する民間療法に用いられている野菜です。
日本では喉が痛いときに「はちみつ大根」を食べる風習があります。
大根や大根に含まれる成分が喉の痛みや咳の改善に効果があったとする報告は見つかりませんでしたが、大根(特に大根おろし)に含まれるアリルイソチオシアネートには殺菌作用があるため、喉の痛みの原因となっている細菌を取り除くのに役立つ可能性はあります。
ただし、アリルイソチオシアネートは辛味成分であるため、殺菌作用とともに喉の粘膜への刺激にもなります。
喉に良いからといって食べすぎるとかえって喉の粘膜を荒らす可能性があるため、喉の状態と相談しながら取り入れるようにしましょう。
大根は喉の痛みが出てから、というよりも、予防のために取り入れるのが良いかもしれませんね。
生姜
生姜も東洋医学(漢方・薬膳)の考え方で風邪に効くと考えられている食材です。
風邪のときの飲み物として「生姜湯」になじみがある方も多いのではないでしょうか。
栄養学では喉や咳に対する効果は報告されていませんが、生姜に含まれる辛味成分は温感を刺激して温かく感じさせてくれるため、寒気があるときなどの食事のアクセントにおすすめです。
ただし、辛味成分が喉の刺激になりうることや、使い方によっては東洋医学でも喉に悪影響と考えられる場合もあることから、とりすぎには注意が必要です。
あくまで味付けの一つとして取り入れるのが良いでしょう。
緑茶
喉が痛いときの飲み物として、緑茶は一つの選択肢となります。
喉の痛みや咳に対する効果は確認されていませんが、緑茶には酸味成分など喉に対する刺激となるものが含まれていないため、喉に優しい飲み物の一つと言えそうです。
また、緑茶には殺菌作用のあるカテキンが含まれており、喉の痛みの原因となっている細菌を取り除くのに役立つ事が考えられます。
大根と同様、喉の痛みの改善のためというよりも、喉の痛みの予防の為に取り入れるのが良さそうです。
レンコン
喉が痛い時の食事に取り入れてみる食材として、レンコンも挙げられます。
レンコンは東洋医学では肺を潤し、喉の痛みや咳の緩和に役立つと考えられています。
栄養学的に見たときには、刺激物の少ない食材であることから、喉の痛みがあるときに適した食材と言えます。
ただし、レンコンは火を通しても軟らかくなりにくいため、喉が痛くて食事がままならないときには工夫が必要です。
よく煮て軟らかくするか、すりおろして使うなど、喉に負担をかけない調理法を選びましょう。
ネギ
ネギも古くから喉の痛みや咳に対する民間療法に用いられる食材です。
東洋医学的にも風邪のひき始めなどに用いられているようです。
西洋医学的には、ネギに含まれるアリシンという成分には抗菌作用があることが知られていますが、一方で辛味成分の一つであり、細胞に対して刺激にもなるため、とりすぎには注意が必要です。
軟らかく加熱したネギは甘みがあり喉への刺激も少ないため、喉に優しい食材の一つと捉えることはできそうです。
コンビニで買える喉にいい食べ物・飲み物は?
喉が痛いときにはコンビニで買える食べ物・飲み物を活用しましょう。
上で紹介した食材を取り入れたメニューとして、コンビニでは以下のようなものを購入することができます。
■喉にいい食材を取り入れたコンビニ商品の例
- のど飴(ハチミツ、りんご、キンカンなど)
- アイスクリーム
- 果物ゼリー
- プリン
- りんごジュース
- ホットのしょうがドリンク
- 生姜入りスープ
- 緑茶
- おでんの大根
- ネギ入り味噌汁
喉が痛い時は風邪などで全身の健康状態が悪化している場合も少なくなく、自炊をするのが難しいことも。
無理に手作りの食事を用意せず、便利な商品を活用するのが良いでしょう。
喉が痛いときに避けるべき食べ物・飲み物とは?
喉の痛みがあるときは、喉に悪影響のある食べ物・飲み物を避けることがより重要です。
喉に悪影響のある食品は喉を傷つけ、痛みを悪化させたり、回復を遅らせてしまう懸念があります。
■喉の痛みがあるときに避けるべき食べ物
- アルコール
- 辛い、酸っぱいなど刺激の強いもの
- 固いもの
- カフェイン
- 炭酸飲料
これらの喉に良くない食品について、それぞれの内容と具体例について詳しく解説します。
アルコール
喉がいたいときはアルコールを含む酒類は避けましょう。
アルコールは喉を含む多くの粘膜に対して刺激となり、炎症の原因となります。
また、アルコールには利尿作用があることから、体内の水分を排出し、喉を含む粘膜の乾燥につながるとも言われています。
アルコールを含む主な酒類をアルコール度数が高い順に並べると以下のようになります。
- ウイスキー(42%)
- ブランデー(42%)
- ジン(40%)
- 焼酎(連続式蒸留)(36%)
- 焼酎(単式蒸留)(26%)
- 日本酒(15%)
- 梅酒(13%)
- ワイン(12%)
- チューハイ(3~9%)
- ビール(4~5%)
お酒のアルコール度数が高いほど粘膜に対するダメージが大きいと考えられますが、度数が低めのお酒でも、摂取量が多かったり頻度が多いと喉を荒らす要因となるためなるべく控えましょう。
アルコールの過剰摂取は、長期的には食道がん、咽頭がん、喉頭がんといった喉周辺のがんのリスクを高めることが知られています。
短期的だけでなく、将来的に喉の健康を維持するためにもアルコールは控えめにするようにしましょう。
辛い・酸っぱいなど刺激の強いもの
辛い食べ物や酸っぱい食べ物など、刺激の強い食べ物は喉の粘膜に対しても刺激になるため、喉が痛いときには控えめにしましょう。
香辛料をはじめとする辛い食べ物や酸っぱい食べ物に含まれる辛味成分(カプサイシンやアリルイソチオシアネートなど)や酸味成分(酢酸、クエン酸など)は喉を含む全身の粘膜を刺激し、喉の痛みを悪化させたり、回復を遅らせてしまう可能性があるため控えましょう。
■辛味成分や酸味成分を含む食品の例
- 唐辛子
- わさび
- こしょう
- カレー粉
- 酢(米酢、穀物酢、バルサミコ酢、リンゴ酢など)
- 柑橘類(レモン、オレンジ、グレープフルーツ、ゆず、かぼす、すだちなど)
- パイナップル
これらの食材は風味づけ程度であれば問題ないことが多いですが、味付けの強いものは喉の負担になるため控えましょう。
固いもの
固い食べ物は飲み込むときに喉の粘膜を傷つける原因となるため、なるべく控えるのがよいでしょう。
また、固い食品は消化が悪い傾向もあるため、風邪などで体調がすぐれないときにも適さない食品と言えます。
■固い食べ物の例
- フライなど揚げ物
- せんべい
- ナッツ類
- 乾物
体調に問題がないときは特に避ける必要はありませんが、喉の痛みや風邪症状があるときには避けたほうが無難です。
カフェイン
喉がいたいときはカフェインを多く含む飲み物、食べ物は避けるようにしましょう。
カフェインには喉の粘膜に対して直接のダメージはありませんが、利尿作用があることから体内の水分の排出を促し、粘膜の乾燥につながるとも言われています。
■カフェインを含む食品の例
- コーヒー
- エナジードリンク
- 眠気覚ましドリンク
- 一部のサプリメント
お茶やコーラにもカフェインは含まれていますが、上記の飲み物よりも濃度が低く影響が少ないことから、あまり気にする必要はありません。
炭酸飲料
喉の痛みがあるときは炭酸飲料は控えめにするようにしましょう。
炭酸飲料に含まれる炭酸の泡が弾ける刺激が喉の粘膜に対しても物理的な刺激となります。
炭酸の刺激が喉をスッキリさせてくれる感覚もあるものの、粘膜の保護という観点ではあまりよいとは言えません。
■炭酸飲料の例
- 炭酸水
- コーラ
- サイダー
- その他炭酸ジュース
- ビール
- 発泡酒
これらの飲み物はなるべく控えめに、飲んだとしても少ない量で抑えるようにしましょう。
喉が痛いときにおすすめのレシピ
喉が痛いときにおすすめの食材を使った、おすすめのレシピを紹介します。
いずれも上で紹介した食材をメインに取り入れました。
喉がイガイガして気になるときにぜひ作ってみてくださいね。
ホットはちみつ生姜ドリンク
材料(1人分)
- 生姜の絞り汁…小さじ1/2(3g)
- ハチミツ…大さじ1(21g)
- レモン汁…お好みで
- お湯…150ml
作り方
- カップに生姜の搾り汁、ハチミツ、お好みでレモン汁を入れる。
- お湯を注ぎ、よく混ぜてハチミツを溶かす。
栄養価とコメント
- カロリー…70kcal
- たんぱく質…0.1g
- 脂質…0g
- 炭水化物…17.6g
喉にいい食べ物とされるハチミツに、風邪に良いとされる生姜を加えてホットドリンクにしました。
搾り汁にすることで生姜の繊維が気になりにくくなり、喉に優しくなっています。
生姜やレモンは入れすぎると喉の粘膜を刺激してしまうため、風味づけ程度にしましょう。
大根おろしと卵のスープ
材料(2人分)
- だいこん…10cm(250g)
- 水…300ml
- 顆粒鶏がらスープ…大さじ1(7.5g)
- 醤油…小さじ2(12g)
- こしょう…少々
- 片栗粉…小さじ1(3g)
- 水…小さじ2(10ml)
- たまご…1個
- ごま油…小さじ1/2(2g)
- 小ねぎ…10g(お好みで)
作り方
- 大根は皮をむいてすりおろす。小ねぎは小口切りにする。
- 鍋に水と大根おろしを加えて火にかけ、沸いたら調味料を加えて煮る。
- 大根おろしに火が通ったら水溶き片栗粉を加えて混ぜ、とろみを付ける。
- 沸いたところに溶き卵を流し入れてゆっくり混ぜて固める。
- 火を止めてごま油と小ねぎを加える。
栄養価とコメント
- カロリー…118kcal
- たんぱく質…7.6g
- 脂質…6.3g
- 炭水化物…8.7g
- 食塩相当量…2.9g
喉にいい食べ物として知られる大根をベースに、刺激の少ない優しい味わいのスープにしました。
とろみがついたスープで喉が痛い時でも食べやすくなっています。
温度が高すぎると喉の刺激になるので、程よく冷まして食べるのがおすすめです。
喉の痛みがあるときに食べ物以外に気をつけること
喉が痛い時、食べ物以外の環境や行動を見直すことで、回復を促すことができます。
のどの痛みに対して食事が大きな影響を与えますが、それ以外の行動が喉に無関係なわけではありません。
食べ物や飲み物以外でのどの痛みを改善し、回復を助ける方法を紹介します。
乾燥を避ける
湿度の低い環境では、のどの粘膜も乾燥しやすく、炎症を起こしたりウイルス感染を起こしたりしやすくなってしまいます。
そのため、喉をいたわるためには周りの湿度を上げたり、喉の粘膜に水分を補うセルフケアが大切です。
- 加湿器を使う
- うがいをする(うがい薬は使いすぎない)
これらの工夫によって乾燥によるのどの粘膜のダメージを抑えることにつながります。
うがい薬は殺菌作用があるものの、使いすぎるとかえって喉の粘膜を痛めることになりますので、使い過ぎに注意し、普通の水でのうがいも適宜取り入れましょう。
喉を休ませる
話す、歌うなど喉を使う行動を控えて喉を休ませるようにしましょう。
のどの痛みがあるときは無理に発声はせず、おとなしく過ごしましょう。
咳の症状も喉に対して負担になりますので、後述する市販薬を活用して咳の症状を抑えることも大切です。
禁煙する
喫煙は喉の痛みの原因になるほか、風邪の治りを悪くして長引かせることが知られています。
喉の保護のためだけでなく、のどの痛みの原因となっている風邪の早期治癒のためにも、タバコは控えましょう。
十分な休養
風邪などの体調不良が原因でのどの痛みが起きている場合、体が疲れていたり弱っている状態と考えられますので、喉を含む全身状態の回復のために、体を休めることを意識しましょう。
- 体を必要以上に動かさない
- 睡眠をしっかりとる
- 体を冷やさず温める
なるべく体を休めて体力を温存することで、風邪の回復を助けることができます。
治りかけでも無理はせず、体の負担を減らすようにしましょう。
市販薬を活用する
症状を抑えるのに、市販薬の活用も効果的です。
市販の風邪薬や喉・咳の薬は基本的に「症状を抑える薬」であり、根本的に治療を行うものではありませんが、症状を軽減することで体力の消耗を防ぎ、体の回復を助けることにつながります。
市販薬で症状が治まっているからと言って治ったわけではありませんので、しばらくは体を休めて安静にし、喉にやさしい食事や生活習慣を心がけることが大切です。
まとめ
のどの痛みは風邪をはじめとして、乾燥や花粉、生活習慣など様々な原因から起こることがあります。
喉が痛い時にはハチミツなど喉・咳に対してよい効果が期待できる食品を取り入れるほか、喉をいたわりながら栄養補給ができるアイスクリームなどの食べ物がおすすめです。
食事面では喉にプラスの効果がある食べ物・飲み物を積極的にとることと同じかそれ以上に、喉に悪影響のある食べ物・飲み物を避けることも大切です。
アルコール、刺激物、固いもの、カフェイン、炭酸飲料などは控えめにし、喉に負担をかけないよう過ごしましょう。
特に風邪が原因となっている場合には、体力を温存し、おおもとの風邪を治すことが重要です。
市販薬を活用しつつ、安静にして体をいたわることが大切です。
症状が長引く場合には、医療機関を受診することをおすすめします。
参考文献
文部科学省:「食品成分データベース:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
Dove MS, Leistikow BN, Khan N, Tong EK. Current Smoking and Risk of Coronavirus Infection and Illness in a Highly Controlled Challenge Study: A Re-analysis of the British Cold Study. Nicotine Tob Res. 2023 May 22;25(6):1198-1201.
公益社団法人アルコール健康医学協会:「強い酒 薄めて飲むのがオススメです」
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所:「健康食品」の安全性・有効性情報「ハチミツ、ショウガ、チャ、ハス」
記事監修
院長 内田 智之
- 日暮里・三河島内科クリニック 院長
- 日本内科学会総合内科専門医
- 日本血液学会血液専門医
- 日本血液学会血液指導医
- ICLSディレクター
- がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修修了
- 難病指定医
管理栄養士 平井 しおり
2013年に管理栄養士資格取得後、保育施設に勤務、栄養相談などに従事。
現在は、栄養とダイエットに関する科学的根拠に基づいた情報を発信しています。